和洋ごっちゃの日本のイベント事情
雑貨屋って毎月のように何かしらのイベントに合わせたグッズが置かれると思います。
そして秋以降、ハロウィン、クリスマス、お正月と大きなイベントが立て続けにやって来ますよね。
お正月はともかく、ハロウィンやクリスマスは海外のイベントなのになんで日本でもこんな盛んなのかと疑問に思う方、いませんか?
昔はこんなにイベントはなかった?
ハロウィンやホワイトデーって、昔に比べたらイベントの規模が大きくなっていると思いませんか?
これ、気のせいではありません。
例えば、経済効果で見てみるとハロウィンは2012年には805億円ですが、2016年には1345億円と右肩上がりで増え続けています。
イベントでそれだけの経済効果が生まれるのは、雑貨屋としては嬉しいですが、一方で「イベント疲れ」を感じる人もいるようです。
確かに、ちょっとイベント多すぎますよね。
そうでなくとも敬老の日、父の日、母の日、バレンタインデー、ホワイトデーと・・・贈り物やお返しで私たちの財布を逼迫してくる事情もあります。
しかも、恵方巻きみたいな、正直どうでも良いと感じるイベントもありますよね。
あたかも日本の古くからの風習みたいに言われたりしてますけど、年配の人に聞いてみると「昔はそんなもの知らなかった」っていう人も結構いて、恵方巻きを食べるという習慣は、別になかったみたいです。
最近なぜこうもイベントがどんどん日本で取り入れられ続けるのでしょうか。
「そういう習慣なのだから、やるのが当たり前」という観念を与える企業戦略

やっぱり、これが一番大きいでしょう。
イベントがあれば必ずそこに関連した「モノ」が売れるわけで、小売業界はこれを利用しない手はないわけです。
また、企業の広告戦略もどんどん賢くなっており、より私たちの生活に密接した形で「知らぬ間に」購買力をそそるような戦略をとっています。
「海外では○月○日に〜を祝います。だからうちでも用意するんです」
「○○というイベントをご存知ですか?〜では古くから伝わる風習で、だからうちでも用意しているんです」
こんな感じで、「他では当たり前のようにやっているイベントだから、うちにも商品を置いているんだよ」という名目で商品を売り出せるわけですね。
みんながやるから自分もやるという、周りに合わせるのが得意な日本人の心理を巧みに使った広告戦術だと思います。
あくまで企業戦略なのだから、無理してやる必要もない
「敬老の日だから、おじいちゃんおばあちゃんに何かしなきゃ」とか「父の日、母の日だからプレゼント買わなきゃ」とか、そういう風に捉える必要はないのです。
大事なのは常日頃から、そういう日に改めて感謝の気持ちを思い出して、それを伝える事です。
私たちはつい企業戦略に乗せられて「モノ」でお礼をしたりイベントを祝わないといけないと思い込んでしまいますが、それは間違っています。
日本のお祭りも「お祭りだから屋台で何か食べ物を買わないといけない」なんてルールないですよね?
目的はお祭り自体をする事で、その地域の風習や神様に感謝する気持ちを忘れないようにするためです。
そう。「忘れない事」これが大事なのです。
感謝の気持ちや、相手を想う気持ちを表す手段の一つに「モノ」がある

雑貨屋では、必ずその時期のイベントに合わせた商品を置いております。
イベントだから何かを買わないといけない、という気持ちで商品を探すと何を買えば良いのか迷って決まらないし、渡す相手に相応しくないものを買ってしまうかもしれません。
商品の購入は手段の一つであって、「必ず商品を買わないといけない」って決まりはないですよね。
そんなわけで
おそらく、今後も日本人には聞きなれない、あるいは馴染みの薄いイベントが増えていく事でしょう。
そのたびに「また次のイベントを祝わないといけないのか」って思う事もあるかもしれませんが、自分に関係ないと思えばスルーしてしまえば良いのです。
大事なのは商品を買う事ではありません。
あくまで選択肢の一つです。
イベントへの価値観は企業が決めるのではなく自分自身です。
周りに乗せられて無理をするくらいならば、最初からやらなければいいのです。
強迫観念や義務感でイベントをこなすのは絶対に楽しくないし、イベントを仕掛ける側の私たち雑貨屋もそんな事は心から望んでおりません。
コメントを残す