冬場の空気が乾燥する時期になると、雑貨屋ではコンパクトなサイズの加湿器がたくさん並びます。
電気屋で売っているような、大きなタンクに水を入れて使うのではなく、ペットボトルなんかに水を入れて使えるなど、手軽な値段で手軽に加湿できる商品が揃っているのが魅力です。
アロマオイルを垂らして空気の乾燥を防ぎつつ、香りも楽しめるタイプなんかも人気です。
ですが、待ってください!
私個人としての意見ですが、もし部屋の加湿をするなら、加湿器の選び方には気をつけた方が良いです。特に雑貨屋で加湿器を買う場合は特に注意をして欲しいのです。
今回は、何故、加湿器の選び方に気をつけなければならないのか。もし買うのであればどういうものがオススメするのかをお話します。
オシャレな見た目のアロマ加湿器だけど実は・・・
なんとなく想像がつく方もいるかもしれませんが、ずっと水を入れて使うものなので、長い間水を入れっぱなしにしていると、水の状態が悪くなります。また、水蒸気を飛ばすものだと、吹き出し口の付近にカビが生えやすいです。そうなると、菌やカビが繁殖した水を部屋中に撒いている事になります。
当然そんなものが人間の体に良いはずがないですよね。だから加湿器を使う際にはカビや菌の発生には十分に気をつけなければならないのです。
加湿器の中でも、水の中にアロマオイルを垂らすものは、オイルの成分によって普通の水よりも濁りやすいです。なのでアロマ加湿器の場合は特に注意が必要です。
機能よりも見た目を重視する雑貨屋の加湿器
部屋のインテリアにもなる加湿器は、デザインに凝ったものが多く、一方で私たちが手軽に買えるよう、機能を絞って低価格で提供しています。そのため、構造の問題や抗菌対策がされていないためにカビが生えやすいのです。
私が雑貨屋で働いていた頃、冬場になると加湿器も実際に水を入れて展示していたのですが、しばらく使っていると、水を取り替えるのが嫌になる程、水が濁ったり、カビが生えてきました。
加湿器は電気のモーターで水蒸気を発生させて長時間使うものなので、水が温まりやすいです。
そのため、小まめに水を取り替えていてもあっという間にカビが生えてくる事もありました。具体的にどういう形のものがカビが生えやすいのかをお伝えしたかったのですが、これが実際に使ってみないと明確に「こういう構造の加湿器は注意」と言えないところが難しいのです。
じゃあどういう加湿器なら安全なの?
一番は加湿器を使わず、濡れタオルを干すのが効果的です。洗濯物の部屋干しなんかでも良いですね。でもそんな原始的な方法は嫌だし、もっと即効性が欲しいというのであれば、加湿機能付きの空気清浄機を購入するのが良いです。
空気清浄機なら、フィルターでカビや菌の除去をしてくれます。
国産のメーカーで安いものなら1万〜2万と、加湿器に比べれば少々値段は張りますが、季節に関係なく年中使えるし、多機能で他の用途で使う事ができる事を考えれば、長い目で見ればお得です。
でもそんな大げさなものは使う気ないし、もっと手軽に加湿できるものはないの?と思う人にはこちらをオススメします。
これは自然気化式の加湿器で、電気を使わずに加湿するものです。
原理は濡れタオルを干すのと一緒で、水をよく吸収する樹脂が自然に乾く事で空気の乾燥を防ぐのです。
電気を使う加湿器に比べて即効性は薄いし、広いリビングがある部屋なんかだと効果は実感しにくいですが、例えば寝室のベッドのすぐそばに置いておくと、乾燥で喉が痛まないなど十分に効果は期待できます。
それでもコンパクトな加湿器を使いたい人はどうすればいい?
もちろん、コンパクト加湿器自体が危険な商品という訳ではないので、以下の使い方をしっかり守れば、カビや菌の繁殖を防ぐ事ができるでしょう。
水はこまめに変える
これは言わずもがなですね。
ただ、口から水蒸気を吐き出すタイプではなく、水をモーターでかき回すタイプの加湿器は意外と水の減りが遅く、結構長い間水を取り替えずに使ってしまいがちです。水は濁っていないように見えても、実は劣化しています。
極力、水は毎日取り替えましょう。水を入れる容器も定期的な洗浄が必要です。
必ず水道水を使う
水道水には、水が腐らないように塩素を含んでいます。ということは、塩素を抜いた水はナマモノ同然なので、常温で放置すれば当然すぐに腐ります。つまり、井戸水や市販の水にはこれを含んでいないので、水の劣化が早いのです。
また、水道の蛇口に浄水器を取り付けている人も多いかと思います。これは水道水特有の匂いを取り除いてくれますが、その匂いの元である塩素を濾過して取り除いています。浄水器をつけている場合は、機器を通さずに水を入れるようにしてください。
必ず水は水道水を使うようにしましょう。
使い終わったらよく乾かす
しばらく使う機会がないなら、水を捨てて洗剤や石鹸でよく洗い、日の当たる場所でしっかりと乾かしましょう。
水気を残したまま暗所で保管なんかしようものなら、次に使うときにはとてつもないカビ製造マシーンになっていると思います。
加湿器の選び方には気をつけよう!
オシャレでコンパクトな雑貨屋で売っている加湿器ですが、商品を実際に扱っていた私個人としてはあまり使う事をオススメできないです。
もちろん、使い方次第ではあるので、どうしても使用する場合はこれらの保管・使用方法を守って使ってください。