100年以上も前のイギリス児童文学


ピーター・パンは、イギリス・スコットランドの作家ジェームス・マシュー・バリーによって書かれた小説です。元のタイトルは『小さな白い鳥』でした。
やがて1904年12月27日、ロンドンで児童劇『ピーター・パン:大人にならない少年』として公開されたの記念して、この日がピーターパンの日となりました。
私たちがイメージする『ピーターパン』といえば、やはりディズニー版の作品ですが、これは『ピーター・パンとウェンディ』と言うタイトルで1953年、ディズニー社によってアニメーション映画となったものです。
その後はディズニー版のストーリーをベースとした絵本、舞台などが日本でも数多く出回っております。
ただ、ストーリーの大枠は、原作小説とほとんど変わりません。
ピーターパンってどんなお話?


親とはぐれ、歳を取らなくなった少年ピーター・パンは、海賊のフック船長やインディアンのタイガーリリーが住むネバーランドと言う世界に住み、妖精・ティンカーベルと共に暮らしていました。
ある日、親と喧嘩したウェンディとその弟達はピーターパンに誘われてネバーランドヘ連れて行ってもらいます。子供だけが暮らす国なので、うるさい大人もいないけど、次第に両親の事が気になり始めるウェンディ達は、ネバーランドでの大冒険の末に、家に帰ることにしました。
・・・と、いうところが一般的なピーターパンのストーリーです。
ところが、とあるテレビ番組で「原作のピーターパンは、ネバーランドで子供が成人したら殺していた」というような内容で放送した事から、「ネバーランドに子供しかいないのは、ピーターパンがフック船長のように大人を殺しているから」という都市伝説が広がりました。
原作のピーターパンには、確かにそう取れる表現がある事や、ピーターパンが大人の事をとても嫌っている描写が目立つので、そう解釈する事もできます。
しかし、ネバーランドには、ピーターパンと同じように親とはぐれて歳を取らなくなった子供達(ロストボーイ)がたくさんいるという描写があります。
大人になる事を拒む(大人の言う事なんか聞きたくない子供達)がネバーランドに集まって、いつまでも子供でいるという解釈も出来るので、実際のところは原作者に意図を聞かないと分からないみたいです。
大人になりたくない子供、大人になりきれない大人

よく、そんな表現にピーターパンを使う事が多いですよね。
「ピーターパンシンドローム」とか、「ピーターパン症候群」など、大人になりたくない、なりきれない人の事を指す言葉として定着しました。
この表現や言い回しは、日本では特に顕著です。
その背景には、今の時代でも大人はスーツを着て満員電車に揺られ遅い時間まで仕事するものというイメージが強く、そんな大人になりたくないから子供のままでいたい、とか
もう大人だけどアニメにゲームに、趣味がいつまでも子供のまま、あるいは精神的、社会的に自立出来ていない大人達を指す言葉として使われる事があります。
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