いまいち萌えない娘って?

「いまいち萌えない娘」とは、神戸新聞社がアルバイトの募集を行った際に求人広告の問題として掲載したキャラクターです。
全体的に青く、髪はツインテール、服装はセーラー服(?)の見た目で、どことなく当時大きな話題になっていた初音ミクを意識したような感じにも見えるのですが、その微妙なクオリティから逆にオリジナリティが出ています。
当初は、漫画やゲーム、ネットのサブカルチャー関連の取材やwebデザインを募集するための広告として「右のキャラクターがいまいちいけてない(萌えていない)理由を3つ挙げなさい」というキャッチコピーを付けて掲載しました。
広告掲載後、そのあまりに微妙な萌えないデザインがイラスト投稿サイトのpixivや掲示板などの一部のネット界隈で話題になります。
そして広告掲載期間が終了する2011年1月14日、ネットニュースを取り上げるITmediaで記事になった事から一躍有名になりました。
広告としてもとてもユニークですが、何よりこのキャラクターのどの要素が萌えを阻害しているのかについての議論が巻き起こったりしました。
そしてこのキャラクターを「萌えキャラに生まれ変わらせる」ことを目的とするイラストがpixivに多数投稿されたり、あえて「いまいち萌えないこと」を長所にしたイジられキャラクター「今井知菜(いまいちな)・いまいちさん」としてニコニコ動画などに投稿されるなど、二次創作が盛んになったのです。
イラストの反響

世間でこの「いまいち萌えない娘」が話題になると、掲載元の神戸新聞社もその反応を敏感に感じ取り、ニュースに取り上げられてからわずか数日でTwitterアカウントを開設。2ヶ月で「いまいち萌えない娘」の公式サイトもオープンし、運営による「公式同人誌」まで配布されました。
こうした反応に、ニコニコ動画などのタグには「公式が病気」などと付けられ、版元としてもコンテンツとして力を入れて売り出し始めたのです。
公式同人誌は、現在までに1万ダウンロードされる人気ぶり。さらにキャラクターグッズ展開も行われます。
肝心の広告求人も、募集人数2名に対し、普段は10名ほどの募集しか来ないはずが、100名ほど集まりました。
グッズ収益は被災地への寄付へ
「いまいち萌えない娘」のグッズは、利益はすべて寄付にまわされました。当初は全額を阪神淡路大震災の震災遺児へ寄付する予定でしたが、その後3月11日の東日本大震災を受けて、半分を阪神淡路へ、もう半分を東日本の被災地へと送ることにしたそうです。
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