ポケすてはプレステ版たまごっち?
PocketStation(以下ポケステ)は、PlayStationと連携する携帯型ゲーム機です。PlayStation用メモリーカードとほぼ同じ大きさのボディに、液晶画面とボタンがついており、この端末にポケステ対応のゲームをメモリーカードに使うとゲームが遊べるようになります。
1999年1月23日に発売し、累計出荷台数は490万台と、ゲーム機ハードの周辺機器としてはかなりヒットしました。
操作ボタンは上・下・左・右の4つの方向ボタンと決定ボタンのみ、上部に赤外線通信が可能なポートが搭載されていて、ポケステ同士の通信も可能でした。
ボタン電池で駆動しますが、電池の消耗は早く、適度な交換も必要です。
「プレステ」に新しい遊び方を提案した
それまで、「持ち運べる携帯ゲーム」は任天堂のゲームボーイシリーズや、バンダイのたまごっちやデジモンなどの小型機器が占めていたため、プレステはあくまでも家庭用ゲーム機という棲み分けでした。
しかし、ポケステの登場でプレステの遊び方にも幅が出ました。
プレステの代表的人気キャラクターであるトロも、ポケステ対応を前提としたゲームである事からヒットしました。
ポケステはあまり広がらなかった
トロが登場する「どこでもいっしょ」のヒットを受け、ポケステは一時期品薄状態になるものの、ミニゲーム自体はかなり単調なものが多い上、液晶のドットもお世辞に良い出来とは言い難く、また、電池交換が面倒であったためにほとんど遊ばなくなるユーザーが多かったようです。
結局、「どこでもいっしょ」以降はポケステを使ったゲームに目立ったヒットはなく、2002年7月19日に生産終了します。晩年は携帯ゲーム機としてではなく、通常のメモリーカードとして使用する人がほとんどだったそうです。
もともと、プレステ自体が次世代機への転換期だったこともあり、ゲームをする主要な層が2000年発売のPlayStation2(以下PS2)に移行したことも大きな要因でした。
ちなみに、PS2対応のポケステは発売されませんでした。
ソニーはその数年後、2004年にはPlayStation Portableを発売し、携帯ゲーム機市場を本格的に開拓し始める事になります。そのため、ポケステのようなゲーム機連動の携帯機は考えていなかったのでしょうね。