可愛くないのに可愛いゆるキャラの誕生
せんとくんは、奈良県の公式マスコットキャラクターです。
その始まりは2008年2月12日、平城遷都1300年記念事業協会から「平城遷都1300年祭」の公式マスコットキャラクターの図案が発表された事が始まりです。当初は奈良県のゆるキャラじゃなかったのですね。
この時はまだ名前が決まっておらず、イラストだけが公開されたのです。
仏に鹿の角を生やしたような姿で、なんともいえない表情を浮かべるこのキャラクターは、後に「せんとくん」として全国的に有名なキャラクターとなりました。
せんとくん、可愛くないと批判されまくる
せんとくんの誕生は、ご当地ゆるキャラブームよりも少し前です。しかし既に当時「ひこにゃん」などのゆるキャラは既に人気でした。
観光をPRするマスコットキャラクターに、各地域が力を入れ始めていた頃だったのです。
マスコットキャラクターには親しみやすさを求められるので、可愛らしいデザインのキャラが多い中、せんとくんの見た目は、「可愛い」とは言い難い見た目で不評でした。
「表情が怖い」「仏に鹿の角を生やすなんて罰当たり」「デザイナーはゆるキャラの事をわかっていない」など、様々な批判があったようです。
そしてついには奈良のクリエイター達が「マスコットキャラクターに相応しくない」として、自分たちで非公式のキャラクターを作り、広めようとしたのです。
こちらの画像は、その非公式キャラクターの「まんとくん」です。
人気者になったせんとくん
「可愛くなさすぎる」という批判は全国にまで広まってしまい、逆にせんとくんの存在は有名になってしまいました。
テレビなどでも取り上げられ、「微妙なデザインに賛否両論」みたいなタイトルで紹介されると、たちまちネット上でもコラ画像が作られるなど、弄られるようになり、盛り上がりを見せます。
結果、知名度をあげた事で人気に火がつき、2010年に奈良県の観光マスコットとして、正式なご当地ゆるキャラの仲間入りを果たしたのです。
その後の活躍は、皆さんも知る通りですね。